トピックス バックナンバー
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2016.7.25
原子核物理学の基本法則「荷電対称性」を大きく破る「奇妙な粒子」
原子核内の陽子や中性子を結びつけている核力は、クォーク間の“強い相互作用”がもととなって生じていますが、実際には複雑で特異な性質をもっています。核力を説明するために湯川博士が生みだした中間子論は大成功を収めましたが、これだけでは核力の性質のすべてを説明することはできません。核力をきちんと理解することは核物理の大きな課題です。 -
2016.4.4
「カムランド禅」 -ニュートリノを伴わない2重ベータ崩壊の世界初の発見を目指して-
素粒子の一つであるニュートリノは電荷がないため、それ自身反粒子である可能性があるがそれは自明ではない。ニュートリノ科学研究センターでは唯一可能な検証である、「ニュートリノを伴わない2重ベータ崩壊(0νββ)」の世界初の発見を目指して神岡の地下1000メートルにある装置を使う実験「カムランド禅」を行っている。 -
2016.1.28
反強磁性スカーミオン
電子間に働くクーロン相互作用が強い系ではその量子効果と非線形性との相乗効果により新規な超伝導、磁性、誘電性、光物性が実現し、基礎物理学の視点のみならず応用的観点からも多くの注目が集まっています。特に瞬時パルス光を強相関電子系に照射することで、平衡状態では実現しない「隠れた状態」が現れることが期待されています。 -
2015.12.1
光と大規模数値計算で明らかにする強相関電子の隠れた状態
電子間に働くクーロン相互作用が強い系ではその量子効果と非線形性との相乗効果により新規な超伝導、磁性、誘電性、光物性が実現し、基礎物理学の視点のみならず応用的観点からも多くの注目が集まっています。特に瞬時パルス光を強相関電子系に照射することで、平衡状態では実現しない「隠れた状態」が現れることが期待されています。 -
2015.11.5
バリオンの相対論的多体系としてのハイパー原子核
平均場近似で破れた対称性を回復しつつ平均場の量子ゆらぎも考慮して原子核のスペクトルを記述する「平均場を越えた」アプローチが急速に発展しています。我々はこの方法をハイパー原子核に適用し、相対論的バリオン多体論に基づいてハイパー原子核のスペクトルを記述することに初めて成功しました。 -
2015.7.20
アクシオンと宇宙論:共鳴現象による位相欠陥生成
素粒子・宇宙理論グループ 標準理論は多くのパラメターを含むが、個々のパラメターがなぜその値であるのかという疑問にはまだ確固たる答えがない。特に、パラメターが「自然に」期待される値から大きく外れた値を持つ場合には、その背・・・