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未来を拓く量子物質の超高速フォトニクス

超高速分光グループ

皆さんのスマートフォンにも使われている高速通信や情報処理の技術は、身近な生活からエネルギーや環境問題の解決に至るまで社会を支える基盤です。その未来を担うのは光通信や光コンピュータなどの光技術です。旧約聖書によれば光は天地創造の初日から存在しますが、近年の光のイノベーション(青色発光ダイオード、光周波数コム、テラヘルツ光、アト秒X線など)は、社会にかつてない大きな変革(Society 5.0(注))をもたらそうとしています。一方、物質科学の分野では、高温超伝導体、量子スピン液体、トポロジカル物質、マルチフェロイクスなどの「量子物質」の不思議な電気的、磁気的な性質が世界中で注目されています。

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上 量子物質の新規な光応答 高次高調波(左:超伝導体)とスパイラル電流による光磁化の発生(右:量子スピン液体)
下 世界最先端の超短パルスレーザー実験装置

超高速分光研究室では、量子物質を舞台とした革新的な光技術・光科学(フォトニクス)の創成を目指します。アト秒光技術(アト秒=百京分の一(10-18秒)を駆使して、1023個にもおよぶ莫大な数の電子(電荷、スピン)が躍動する様をとらえることにより、現在のエレクトロニクスやスピントロニクスの動作速度(ギガ(十億)ヘルツ)を高速化(千倍~百万倍)する原理を開拓します。

注:Society 5.0 AIやロボットの力を借りて、人間がより快適に活力に満ちた生活を送ることができる社会。

リンク

http://femto.phys.tohoku.ac.jp/about/projects.html
http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2018/06/press20180626-02.html
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2020/08/press20200819-01-peta.html

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