物性理論

金研理論物理

教員

教授/Gerrit Bauer
准教授/野村 健太郎 HP
助教/Oleg Tretiakov 助教/Joseph Barker 助教/荒木 康史 助教/佐藤 浩司

研究について

IT技術を支えるデバイスの性能指数は、技術開発とともに指数関数的に増大してきた(ムーアの法則)が、微細化の限界に近づくにつれ破綻しつつある。
この課題を克服するため、これまでとは原理的に異なる新しいデバイスの開発が必要になっている。当理論グループは、強磁性体及び超伝導体の微小構造を利用してこの課題に答えることを目指している。具体的には、ナノスケールの微小構造の輸送特性を量子力学的に理解することにより、優れた性質を持つ微小構造体の開発につながる基礎研究を行っている。
これにより、金属、半導体、絶縁体、磁性体、超伝導体からなる新しい材料、構造、およびデバイスが示す多彩な物理現象をより深く理解できるようになるだけでなく、新しい物理現象を予測することもできるようになる。
また、新しい概念・原理に基づいたナノデバイス、ナノエンジン、ナノモーターなどの新機能素子を提案することも目指している。

当理論グループは、ナノ構造内の電子の持つスピンに対する量子論を中心に研究を行っている。
電子の持つ電荷とスピン、また、その流れである電流とスピン流を有効に利用し制御することを目指す研究分野をスピントロニクスと呼ぶ。ごく最近、スピンが熱流と強く結合することが明らかにされ、スピン・カロリトロニクスと呼ばれる新しい分野が生また(図1)。我々は、量子ナノ物性グループ(金研)によって発見された、スピン・ゼーベック効果の研究を精力的にお
こなっている。
さらに、ナノスケールのバーネット効果(図2)やアインシュタイン・ドハース効果など、磁気とメカニカルな自由度が強く結びついた研究分野の開拓も行っている。

当理論グループは、国内外の実験グループ、および世界の理論家と緊密な研究協力のネットワークを利用し、競争的、国際的な研究環境を提供する。

図1 スピン・カロリトロニクスのイメージ
熱がスピン角運動量と相互作用する

図2 バーネット効果の古典的アナロジー
ジャイロスコープが回転(スピン)するとA軸の傾きθが変化する
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