物性実験I

極低温量子物理

教員

教授/落合 明
准教授/木村 憲彰
助教/壁谷 典幸

研究について

 物質は一辺が1 cmの箱当たりにして1023ヶもの電子を入れた超巨大多体系です。適当な箱を選ぶこと-つまり、物質を選択すること-によって、この超巨大多体系を構成する電子間に強い相関を持たせる事(強相関電子系)ができます。強相関電子系の研究ではこれまでにない様々な量子現象が見出されており、そこはまさに物理学のフロンティアです。
本研究グループでは以下のような方法で強相関電子系の研究を進めています。

  • (1) 物理学のフロンティア開拓につながる可能性を秘めた新物質の探索とその純良化。
  • (2) 極低温、強磁場、高圧などの極限環境を用いた新しい量子現象の探索及びその起源となる電子状態の解明。

現在は、以下のようなテーマに取り組んでいます。

  • a) 希土類化合物における量子スピン系: 希土類化合物の中には稀に量子効果が顕著なスピン系として振舞うものがあります。このような量子スピン系の探索と、その異常な磁性状態について研究しています。
  • b) 磁気量子臨界点の新奇物性: 磁気秩序温度が絶対零度まで落ち込む量子臨界点近傍(図2参照)では、従来のBCS型と異なる超伝導や特異な物性が発現します。これら起源を明らかにするとともに、量子臨界点における新しい物理概念の構築を目指しています。
  • c) 空間反転対称性の破れた超伝導: 空間反転対称性の破れた結晶構造を持つ物質では、これまでにない新しい超伝導状態が出現することが予想されています。この新奇な超伝導状態の観測を目指して研究しています。

本研究グループにはこれらの研究目的を実施するために各種の試料作製装置から、極低温、強磁場、高圧にいたる種々の実験設備を有しており、また、常に世界最先端を目指す技術開発を行っています。さらに、本研究グループの特長や研究実績を生かして、国内外と活発に共同研究を行っています。

 本研究グループにはこれらの研究目的を実施するために各種の試料作製装置から、極低温、強磁場、高圧にいたる種々の実験設備を有しており、また、常に世界最先端を目指す技術開発を行っています。さらに、本研究グループの特長や研究実績を生かして、国内外と活発に共同研究を行っています。

図1:新物質開発用テトラアーク炉. 純良結晶の育成に用いられます。

図2:強相関電子系磁性体の温度-圧力-磁場相図. 圧力により磁気秩序が抑制されると,秩序温度が絶対零度になる量子臨界点が現れます。
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